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魔がさしました。
あんまりにも無いから。全然見つからないから。
だから書いてみました。

フォスターズ・ホームの、しょ・・・うせ、つ?(あやふや)

いや小説と呼べるような代物ではない上にアニメを見てないと・・・それも
「グッド・ウィルト・ハンティング」の回を見ていないとサッパリな内容です。
おまけにジョーダンの一人称忘れました。
ウィルトがジョーダンを何て呼んでたか自信がありません。

何かグダグダしてる上に無駄に長い。

興味のない方は今日の記事はなかったものとして静かに『戻る』を押しましょう。
よくわかんないけど読んでやるって方は雰囲気だけうまく掬い取って下さるとこれ幸い。
反省なんて・・・してないっ!!


ゲームが終わった後、軽くシャワーを浴びて着替えてからロッカールームを覗くと、
彼はぐったりしてベンチにうつ伏せに寝そべっていた。
といっても、彼の長い足にはベンチの幅はとても足りず、倒れこんでいると言った方が
正しいかもしれない。
「大丈夫か?」
声をかけると彼はその足ほどもある長い右手を軽く持ち上げて、またダラリと床に落とす。
よほど疲れたらしい。
それもそうか、と俺は彼を見据えて苦笑した。

彼…俺が生み出したイマジナリーフレンドのウィルト。
もともとは俺がバスケットボールを一緒にやってくれる友達として創造したのだが、
些細な行き違いから30年以上会うことができなかった。だが、今ウィルトが暮らしている
フォスターズ・ホームの方々の協力もあり、双方の誤解を解く形で再会を果たすことが
できたのだ。そして今、自分がプロバスケットボールプレイヤーとして活躍する姿を
ウィルトに見せたくて、ホームの皆を今回の試合観戦に招待したのだ。
それがちょっとマズかった。
この場にイマジナリーフレンドが来ることは相当めずらしい。その上…自分で言うのも
変な話だが、世界に名だたるスター選手のイマジナリーフレンド。それもその選手が
初めて師とした相手なら、他の選手が練習相手になってほしいと思うのは当然の事で。
俺としたことが、すっかり自分の立場を忘れていた。

つまり、今ウィルトがこんな満身創痍なのは、ついさっきまで多くの選手の練習に
付き合っていたからだ。最初は若い選手ばかりだったのが、面白そうだとベテランも加わり、
果ては相手チームのメンバーまで入ってきて最終的に何人になったかわからない。
でもその全てを捌ききったのだから、やはりウィルトは凄いと思う。
「悪かったね、まさかあんなに集まってくると思わなかったよ」
俺がそう言って持っていたスポーツドリンクを差し出すと、ウィルトはようやく顔を上げた。
「とんでもない、すごく楽しかったよ。ジョーダンの仲間はみんな強いんだね」
体を起こして座りなおしながら、にこにこ笑ってドリンクを口にする。
変わっていないな、昔と。
笑い方も、話し方も、少しクセのある高めの声も、何も…


―――俺がつけさせてしまった 傷、以外は


無意識のうちに俺はウィルトの、人間でいう右頬あたりのツギハギのような傷に触れた。
ウィルトは少し驚いたような顔をして俺を見上げる。
優しいウィルトとはあまりに不釣合いな傷跡。顔だけじゃない。本来なら右腕と同じく足まで
あったはずの、今では腰のあたりで途切れた左腕。すでに機能しなくなってしまった左目。
彼のアンバランスな体つきは、すべて俺を守ってできたものだ。

痛々しい、親友の姿。

「大きくなったね」
「え?」
それまで黙っていたウィルトが突然声をかけてきたので、思わず間抜けな声が出てしまう。
「昔は座ってたって僕の方が大きかったのに」
ああ、と俺は納得した。座っているウィルトに対して、俺は立ったまま彼に触れているから
自然と見下ろす形になる。
当たり前だ。あれから30年も経って大人になったのだから。それでも2メートルは優に超す
ウィルトの身長には流石に追いつけなかった訳だが。
「あの頃はまだこのくらいしかなかったのにね」
ウィルトは自分の靴下の模様あたりを指差して笑う。
「うそ。もう少しあっただろ」
「そうだっけ。ごめんね」
ウィルトは一層おかしそうに笑った。そんなウィルトを見るのが嬉しくて、気付いたら俺も
ウィルトの隣に腰掛けて一緒になって笑っていた。

それから、色々なことを話した。学校に行ってからバスケを通じて沢山の友達ができたこと。
スランプのとき一人で悩んだこと。何人ものコーチに教えを受けたが、やはりウィルトとの
練習が一番楽しかったこと。ウィルトは笑ったり、心配そうな顔をしたり、照れたり、
ころころ表情を変えて俺の話を聞いていてくれた。
話したいことが、伝えたいことが沢山あるんだ。
俺はほとんど休みなしで話し続けていたと思う。この30年の時間の距離を少しでも早く縮め
たかったから。あの頃のように、あの頃よりもっと、ウィルトを近くに感じたかった。
「ちょっと待って?」
ひとしきり話してから、ようやくウィルトから制止がかかる。
「ごめんね、でもそんなに一気に話されてもわからなくなっちゃうよ」
困ったような、でもどこか嬉しそうな顔をして手のひらを振ってみせる。
「あ、ごめんつい…」
「ううん、いいんだよ。ごめんね」
「ウィルトは謝らなくていいんだよ。悪いのは俺なんだから」
ウィルトの「ごめん」は口癖のようなものだが、実にお人好しの彼らしいと思う。
止めはするものの、彼の発するその言葉は本来の意味に反して何だか心地良い。
「じゃあ、これを話したら終わりにするよ」
俺がそう言うと、ウィルトも「なに?」と身を乗り出してきた。何だか子どもっぽい仕草に
ふっと笑みが零れたが、俺はウィルトの方に向き直ると、真剣な顔で言った。
「ウィルト、また一緒に暮らさないか?」


言われたウィルトはポカンとしている。実はこれ、彼と再会した直後、帰りのジェット機の
中でも言ったセリフだ。この30年間、一番彼に言いたかったことかもしれない。
酷い話だが、謝罪の言葉よりも。
「…………」
ウィルトはしばらく唖然としたまま固まっていて、それから困ったような顔をした。
俺は黙ったまま、ウィルトの返事を待つ。一度した問い掛けだ。答えは、分かっていた。
「…ごめんね」
ウィルトが意を決したように口を開いた。
「そんなこと言ってもらえるなんて…本当に…本当に嬉しいよ……泣きたくなるくらい」
その言葉通り、ウィルトは顔を傾けて少し目を潤ませているように見えた。ごめん。そんな
顔をさせたかった訳じゃないんだ。でも俺はまだ黙って、ウィルトの次の言葉を待った。
「ジョーダンとまた一緒に暮らしたら…きっと、凄く楽しいと思う。あの頃みたいに毎日
 一緒に遊ぶことはできないかもしれないけど、それでも凄く楽しいと思う。……でも」


でも、


「もしかしたら、まだ僕を必要としてくれる子どもがいるかもしれない。その子どもに
 逢うことができるかもしれない。僕は…こんなだけど、まだ誰かの役にたてるかもしれない。
 だから……」
ウィルトはそこまで言ってようやく顔を上げた。
「僕は、ホームに残るよ」
真っ直ぐ、揺るぎない表情。バスケの試合中、ゴールを見据えるときのそれと似ていた。
あの時もそうだった。同じ問い掛けをした時。その時もウィルトはこうやって真剣に、真摯に
返してくれたっけ。こうして同じ質問にも真面目に答えてくれる。
ウィルトは優しい。
優しくて、いいやつだ。
「…そっか」
俺は後ろに手をやってベンチに浅く座りなおすと、笑顔を見せた。
「残念」
「ご、ごめんねジョーダン…君が嫌いになった訳じゃないんだよ、昔と同じように今だって…」
「わかってる、謝るなよ」
俺が声を発したとたんあたふたし始めたのが可笑しくて、俺はなだめるようにウィルトの頭を
撫でた。よく俺がシュートを入れられなくて落ち込んできたときこうしてもらったな、とか
思い返しながら。ウィルトもはじめこそ驚いたものの、やがて心地良さそうに目を閉じた。
「君くらいいいやつなら、縁組みが決まった時ホームのヒトたちも寂しがるだろうな」
「えぇ…?ど、どうかな」
相変わらず謙虚に照れるウィルトにも愛着を感じながら、また俺は聞いた。今度はもっと、
イタズラっぽいニュアンスを含ませて。
「ほんとに家にはきてくれないのか?ウィルト」
「う…ん、ごめんね」
そう言うとまたウィルトはすまなそうにしゅんと俯く。だが今度はすぐ顔を上げて言った。
「でも遊びに行くから!」
「本当に?絶対?」
「うん、絶対!」
「いつ来てくれる?」
「いつでも行くよ!」
子どものような問答を繰り返すうちに、おかしくなってつい笑ってしまった。
ウィルトは不思議そうな顔をしていたが、いつしかつられて笑い出していた。

 

周りからみたら俺たちは酷く滑稽に見えるのかもしれない。
本来なら子どものために存在するイマジナリーフレンドと大人になっても良好な関係を続ける
人は少ないから。でも、いくら背丈が大きくなっても、俺は君の中ではあの頃のままだ。
だったら、君の前では子どものようにワガママを言ったっていいだろう?
「次の同窓会には絶対行くよ」
「うん、待ってるね」
「君が家に来てくれればわざわざ行かなくていいんだけどなぁ」
「うぅぅ…ごめん」
「だから謝るなって、冗談だよ」
律儀にまたしょんぼりするウィルトの頭を笑って撫でてやりながら、
俺は早くもできた5年後の予定を今から心待ちにしていた。





・・・こんな長い文章を学校の行き帰り電車の中でぽちぽちケータイで打ってたんですよ。
メモ帳スペース7つも使ってね。2週間くらいかけてね。

なんなの?バカなの?
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無題
読んじゃいました^^
設定とか分からない私なのに面白かったですよ!
心あったまるお話ですね。
どんな形であっても友達っていいですよね(^_^)
アルビノ 2009/04/28(Tue)23:38:06 編集
無題
ひぃい、ありがとうございますっっ
文章はあまり書きなれないものでところどころアレですが…っ
キャラがいまいち掴めてない感もありますが、ちょっとでも
楽しんでもらえたなら嬉しいです^^*
猿飛 2009/04/29(Wed)17:12:16 編集
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